『ジークアクス』第9話で描かれるララァの運命は──「宿命の出会い」再び

赤いガンダム アニメ
機動戦士ジークアクス

『機動戦士ガンダム ジークアクス』第9話「シャロンの薔薇」を観た。

公式サイトのあらすじはこちら:
第9話 「シャロンの薔薇」

今回は、ララァが物語の中心に据えられていた。

この世界の設定は、ファーストガンダムの単なる改変ではなさそうだ。むしろジークアクス世界のララァの願いがかなった結果、シャアが生き延びる、ファーストの世界が生まれるような描かれかただった。しかしファーストでは、ララァはシャアの身代わりになってしまう。その不幸な世界線をも回避した、新たなニュータイプの世界の創世をこの作品は描いていくのだろうか?

カバスの館で、小間使いのヴァーニとカンチャナが登場。ヴァーニは現状に順応し「ここで働けるだけでもありがたい」といった姿勢を見せる一方で、カンチャナはヴァーニの発言に対して顔を背け、館が焼けてしまっても構わないかのような素振りを見せていた。何かあるんだろうが、もう登場しないんだろうな。

ファーストガンダムへのオマージュ

ララァが山脈を越えていく鳥の群れを見つめるシーン。これは機動戦士ガンダム・第34話「宿命の出会い」で、アムロとララァが初めて出会った際、彼女が渡り鳥の運命を語る場面を強く想起させた。ファーストの鳥は、力尽きて落下してしまうが、今回の鳥は力強く飛び去っていく。何かを暗示している?

ララァが見つめる鳥
機動戦士ガンダム第34話。ララァが見つめる鳥

また「ジオンの若い将校と恋に落ちる」という夢の話をマチュに語る場面は、第41話「光る宇宙」でアムロとララァが精神世界で会話するシーンへのオマージュだ。

アムロとララァ
機動戦士ガンダム第41話より、アムロとララァ

ジークアクスは誰に導かれているのか? アムロも登場するのか?

ジークアクスがオートパイロットでマチュをララァのもとへ、さらに「薔薇」の場所へと導いていく展開は何だろう。偶然ではすまされない、誰かの意志が介在しているようだ。誰の? ララァを残して発進したジークアクス・コアファイターは、ララァの意志でアートパイロットが起動したように見えた。

シャリア・ブルは相変わらず、ほとんど全てを知っているかのような立ち振る舞いを見せる。マチュの乗るジークアクスを見ながらの「世話の焼けるニュータイプだ」というセリフ。マチュのことを言っているように演出しながら、メッセージを送ってきた「謎の人物」のことを言っているようなに思えた。それも、なんだか嬉しそうに。

ファーストを知っている者ほど話が面白くなるこの作品、未視聴の人々は置いてけぼりのような気がするが、いいんだろうか。ララァが「白いモビルスーツ」に言及したということは、アムロはそのうちに登場するかも知れないし。わたしは、楽しい。どんどんやって。アムロだけじゃなく、マチルダさんも、ミハルもどんどん出して。そうすると伏線を回収する話数がほとんどないか。

もうどうなってもいいや。

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