【感想】ジークアクス第10話「イオマグヌッソ封鎖」ー キシリアの野望とマチュとニャアンの対比

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『機動戦士ガンダム ジークアクス』第10話を視聴した。
第10話 イオマグヌッソ封鎖

今回は、マチュとニャアンが交互に描かれる回。前回から数ヶ月経っていて、別れたあとの立場がそれぞれ固まっている。

木星という舞台──知的生命体の存在か?

シャリア・ブルの「木星帰り」の枕詞が、深掘りされるとは思わなかった。

木星船団の制御機器が全艦艇で同時に動かなくなり、シャリア・ブルの心境の変化(覚悟)が起きた直後、急に回復する状況は、何らかの知的な存在の影響が示唆されると思う。「モノリス」とかね。
伏線なのだろうか? この段階になって地球外生命体的がストーリーに絡んでくるの?

ビグ・ザムに対する疑問

ジオンがビグ・ザムの戦闘力に期待を抱いている点には疑問が残る。
確かに新型シールドの防御力は強大だが、構造上の死角があり、完全な防御とは言えない。
ソロモン戦ではセイラの軽キャノンが活躍していたという描写もある。ファーストのように死角から攻撃したのだろうな。そもそもビームとシールドで戦うなら、「足」は要らないよね。

宇宙世紀のストーリーは、モビルスーツが画期的な軍事上の発明だったという虚構に立脚しているはず。ビグ・ザムが優位なら、シールド技術を軍艦に応用すれば同じ強さになるはず思ってしまう。

イオマグヌッソはどうやって秘密を隠したの? キシリアの意図は?

イオマグヌッソは表向きは地球環境保全用の非軍事施設として建造されたことになっているが、実際にはゼクノヴァを使った新兵器だった。
しかし、これほど巨大なプロジェクトが秘密裏に進むとは考えにくい。ゼクノヴァのキーとなるジフレドはキシリアの手にあることを、ギレンサイドは見逃すのだろうか?
しかも“シャロンの薔薇”が動力源となるのに、未発見の段階で建造計画が進行するのは、どうにも無理があるように感じる。
キシリアは、ソロモンがグラナダに落下するときに待避せずに司令席を離れなかったり、大義のためにダイクンの暗殺は許容するが保身のための父殺しは許さないなど、矜持も持ち仁義を大事にする人物だと思っていたが、ア・バオア・クーを軍兵とともに破壊したり、地球を滅ぼすことを匂わせたりして、どういう了見なのだろう。

対比されて描かれるマチュとニャアン

第10話では、マチュとニャアンが明確に対比されて描かれていた。

マチュニャアン
地球へ向かう月へ向かう
捕虜として扱われるキシリアの秘蔵っ子として扱われる
ジオンの軍服は支給されたが拒否ジオンの軍服を着用
シャリア・ブルの語る「自由」キシリアの教える「強さ」
シャリア・ブルから銃を託されるキシリアから銃を受け取る

アムロとシャアがニュータイプの在り方を巡って対立したように、マチュとニャアンもまた、ぶつかる運命にあるのだろう。
エルメスのララァを助けたいマチュと、キシリアに心酔するニャアンは相容れることができないだろうか。2人の生き方や置かれた立場は異なっていても、根底に「シュウジに会いたい」という共通の思いから動いている。マチュの説得にニャアンが応じても不思議ではない。キシリアは、やっぱり悪玉だしね。それでも作劇上、戦う展開になるだろう。

ファーストの最終話のように、最終的にモビルスーツを降り生身で戦うことなるのだろう。そのために、銃を渡されたのだから。
そしてそれを止めるのは、やはり帰ってきたシュウジなの? それではベタすぎるか。アンキーたち?

残り2話で・・・

物語は終盤に向かっている。
しかし「向こう側」「シャロンの薔薇」「ララァの夢」「シュウジの行方」「帰ってきたシャア」などの謎の答えがまだ語られていない。
さらに、キシリア、シャア、シャリア・ブルがそれぞれ夢想するニュータイプの未来が円満にまとまらないと、大団円にはならないだろう。残り2話で描ききれるのか。ここのところ、描くことが多すぎてBパートがエンディング曲にかかってしまっているようだが。
それにまだ、あの人たち(アムロやセイラ)が出てきてないよ。

もしかして、最終話がとんでもないことになるのかも知れない。(精神世界の会話劇で終わるなど)。
それも面白い。

もうどうなってもいいや。

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