NHK「100分de名著」感想|サン=テグジュペリ『人間の大地』第1回 「飛行機乗りの仲間たち」を視聴して

NHK「100分de名著」 サン=テグジュペリ“人間の大地” (1)
NHK「100分de名著」 サン=テグジュペリ“人間の大地” (1)

NHKの番組「100分de名著」は、1冊の著作を毎週25分、全4回で解説する番組だ。
100分de名著

今回取り上げている名著は、サン=テグジュペリの『人間の大地』。
案内役はフランス文学者の野崎歓氏。
名著152「人間の大地」サン=テグジュペリ – 100分de名著

野崎先生は、この著作を「20世紀文学を代表する作品。ジャンルを超えた不思議さを持つ」と評した。安部アナウンサーは「『星の王子さま』をより深く理解するための本」と解説していた。

サン=テグジュペリは『星の王子さま』の作者である。数年前に、『星の王子さま』のたくさんある日本語訳を数冊読み、比べた経験がある。そのときの印象が鮮明に残っている。今回の解説を聞きながら『星の王子さま』と『人間の大地』との深いつながりを感じた。

第1回の「飛行機乗りの仲間たち」では、サン=テグジュペリが航空郵便の時代に経験したことが語られる。経験がそのまま文学に息づいていることがよくわかる。

番組では、飛行機乗りとの出会いがサン=テグジュペリの文学的才能を開花させたことが語られた。この時代の描写から「友情はお金では買えない。それこそが最も大切だ」というメッセージがストレートに伝わってくると野崎先生。

同僚の飛行機乗りが雪山で遭難し生還したエピソードが最も印象に残った。
命をかけて飛び仲間と支え合った経験が醸し出す高貴な気配、を強く感じた。

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