NHKのシリーズ番組「3か月でマスターするアインシュタイン」第12回「果てしない知の冒険へ」を視聴した。
▶ 番組ページ:NHK公式サイト
このシリーズは講師が物理学者の小林 晋平氏、ゲストが福田麻貴さん。
「3か月でマスターするアインシュタイン」は、アインシュタインの業績の相対性理論から始まり、アインシュタインの以降の物理学のブラックホール、宇宙の膨張、量子力学、統一場理論、超弦理論などを扱ってきた。
扱う範囲は、アインシュタインだけにとどまらず、アインシュタイン以降の物理学のテーマを扱っている。まだ探求中のテーマもあり、知的にワクワクする番組だ。
今回は、最終回の第12回。
取り上げられたテーマは
- ワープは可能か
- ダークマターとダークエネルギーと宇宙項
- 蒸発するブラックホール
- ブラックホールの情報喪失問題
- 宇宙は無限に存在するか?
などで、「果てしない知の冒険」という副題にふさわしい。
SFの名曲が流れる演出
ところで、今回BGMとして流れたのは、SFファンならニヤリとする選曲だった。
- 『スタートレック』
- 『スター・ウォーズ』
- 『2001年宇宙の旅』(「ツァラトゥストラはかく語りき」)
- 『ドラえもん』
スタッフの遊び心が嬉しい。
マルチバースの実験
印象に残ったのが「マルチバース」を説明する実験。
鍋で水を沸騰させ、そこに現れる気泡を1つの宇宙に見立てる。
次々と生まれては消える泡で、「無限にある宇宙」をイメージさせる演出。
自分はこのシーンで、古典SFの名作「フェッセンデンの宇宙」を思い出した。
スタッフもそう考えてのことだろうか?
科学者の知識欲に感動
ゲストの福田さんの問いに、小林先生が、科学者は「できる・できないの前にまず知りたい」と考えていると返答。科学者の純粋な知識欲に、感動を覚える。
この番組を通して、宇宙の謎を解き明かそうとする探究心に巻き込まれていった。
SF好きとしても科学好きとしても楽しめる内容だった。
福田さんが最後に数学の本を買って勉強し始めた、と述べたように、自分もこの分野についてもっと知識を得たくなった。


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